命に振り回されずに生きる自由

命に振り回されずに生きる自由

命に振り回されずに生きる自由

大人になると、何かきっかけがないと
命について考えるチャンスがありませんよね?
例えば日本では、年間130万人が亡くなります。
総人口が1億3000万人ですから
100人に1人が亡くなるわけですね。
幸いにも私は命のやり取りをするチャンスを沢山もらいました。
医者だから当然と思うかもしれませんが
医者もどんな条件であるかによって
全然ちがいます。

「命」の絶対性に振り回される

私はたまたま医師としても
プライベートでも
仕事の人間関係でも
そういった機会が多くありました。
今となってはありがたいことですが
当時は本当に苦しかったー
お腹を切り裂いてくれたほうが
苦しくないくらいの
酷い苦しみでした。

感情麻痺からの解放

命に対して、最初は真摯に向き合うのですが
だんだん麻痺してきて
自分が真剣に診療にあたっていた人が死のうが
親類が死のうが
感情が動かなくなりました。
そのかわり、喉のおくのおくに
思い鉛のような苦くてねっとりと重い塊が
すこしずす溜まっていきました。
そのことに気づいたのは、その「溜まり」が取れた時。
世界に色がくっきりと色づきました。
世界はこんなにもカラフルなんだ!
このカラフルで希望と光に溢れる宇宙。
まるで地球の重力自体が軽くなってしまったかのよう!
綿の上を歩くように
心も身体も軽くなり、これから死にゆく人との出会いが
辛くなくなり、一瞬一瞬の真剣勝負と快感に反転しました。
死から自由に生きる道にシフトチェンジが起こりました。

自分の認識するまえの0.0000000001秒がNtechの使いどき。

今ここのスタートが、これからの未来に繫がります。
今ここがスタートしなければ、決してスタートしないのです。
主観の今ここは世の中に溢れています。
未来も過去も無い、今ここしか無い!
正確には無い、のではなく、有ったり無かったりするから
面白いのです。
10歳で祖母を
15歳で幼なじみを
18歳で祖父を
22歳で先輩を
24歳で同僚を・・・
そして沢山の患者さん。
小児外科医だった私は子供達の死と向き合うこともありました。
救命救急医の時はどんな方でも。
生きる意志がある人も
死ぬ意志がある人も。
貧しい人も
犯罪者も
外国人も
赤ちゃんも
産まれて来た私たちは皆、等しく死ぬのだということを
実感として知りました。
今ここの出会いも
死に行く人との出会いも
自分の死もすべて等しく
尊厳ある生き方が選択できる技術
誰しも血や涙を流すことなく習得できて、
私はある時感動の涙が溢れて止まりませんでした。
命に振り回されたくなくて、手に入れた技術ではありませんが
棚ぼた的に嬉しい誤算。
そんな技術が世界に広まっているのが
今からの時代だと
確信しています。
naomijoy

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