ぐるぐる歯車のてっぺん

ぐるぐる歯車のてっぺん

穏やな海のような
温かい日差しの中
心地よい風と葉音に囲まれる

 

泣き、怒り、また泣き続けた日々を越えて
切り裂かれる心
傷む肢体をひきづりながら
耐えに耐え、意識が途絶える程に耐え続けた

どこに光は
どこに希望は
どこに救いは

或るのか無いのか逸れすらも分からないまま
走って、走って、ただ走った
味方が倒れても、振り返らず
振り返ることさえ許されず
止まることも出来ない歯車のてっぺん

このままでいいのか
このままか、それ以外か
その二つの選択しかない

このままか、それとも

つもってつもって、つもってつもって
ふとした振動、わずかな振動で変化が起きる
ふとした動き、ふとした、意図しない、動き

歯車の外

 

歯車の中の価値観
歯車の中の固定概念
歯車の中の規制と既成

すべてを手放して
恐怖と興奮の完璧な拮抗

新しい光、希望、救いと出会い
耐えに耐えた日が終わりを迎えた

もうひとつも疑うことはない
ひとつ、ひとつ、明白に、くっきりになる

視界が開け春の雪解けのように新緑と出会い
あらたな「道」を拓いていく

ひとりからひとつへ
ひとつからすべてへ

 

 

 

naomijoy

 

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